2021.06.16
《ブログ》岐阜県現代陶芸美術館さんに出かけてまいりました
岐阜県現代陶芸美術館に出かけてまいりました。
岐阜県岐阜市にある陶芸の美術館です。磯崎新さんの美しい建築も魅力の館ですね。
企画展「Human and Animal 土に吹き込まれた命」がひらかれていました。
この展覧会は「人と動物」をテーマにして、次の五人の作家の約100作品をとりあげた展覧会です。ベス・カヴェナー(アメリカ)、スーザン・ホールズ(イギリス)、奈良美智(日本)、ステファニー・クエール(イギリス)、キム・シモンソン(フィンランド)。
陶芸というと、この日も常設展示で紹介されていた荒川豊蔵や富本憲吉といった陶芸家たちの技巧の美しさに目を奪われることが多いですが、この展覧会では、「土」という素材そのものの根源的な魅力を改めてみせられた展示でした。
5人の作家の作品が組み合わされる展示ではなく、5つの個展がつぎつぎ鑑賞できるスタイルです。
同じ土を用いていても、こんなにもいろいろなことができるんだとワクワクさせられて、陶芸のジャンルが現代アートの舞台でも多くの可能性や未来を持っていると感じられる内容でした。
人類学者の山極寿一さんとのコラボも、鑑賞や作陶のちょっとした手引書のようで面白かったです。
夏にはがらりと雰囲気を変えて「岩田色ガラスの世界展」がひらかれるそうです。
町田市立博物館さんのコレクションが来るそうで、こちらも楽しみですね。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2021.06.13
《ブログ》お客様から教えていただく楽しみ
今日は梅雨空ですが、現在 柳ケ瀬画廊では ピカソ展を開催しておりますこともあり
美術愛好家のお客様にご来店いただいています。
展覧会中は初めて御来廊いただく方も多く
絵画に詳しいお客様からご教授いただくことも多く お話を伺い 知らないことを教えていただけることは楽しみの一つです。
本日お話しした女性の方から
「前回、藤田嗣治展を開催してらっしゃしましたが、藤田さんが戦前 岐阜にいらして 金華山の絵なとどを描いた冊子があるのをご存知ですか?」とお話くださいました。
以前 岐阜のお客様が 岐阜に藤田嗣治がいらしたときに描いた 金華山の作品を持っていらしたのを見せていただいたことがあったので、岐阜にいらしたことは存じていましたが、その時に小冊子が制作されたことは初めて知りました。
その女性から伺ったお話ですと、「岐阜に立ち寄り金華山を描いた後、戦争画を描くために 各地を回ったのですよ」との事でした。
早速 冊子をしらべて コピーをとり ゆっくり読んでみたいと思います。
市川たけよ
2021.06.10
《ブログ》田原市博物館さんに熊谷守一作品が展示されます
愛知県では毎年「移動美術館」が各地でひらかれています。
県の美術館のコレクションを、県内各所に移動して開く名品展です。
今回は田原市博物館さんが「移動美術館2021」の会場になるそうです。
愛知県美術館さんと愛知県陶磁美術館さんの名品が揃った展示で、
愛知県美術館さんからは「生きもの」をテーマに貸し出されるようです。
チラシには熊谷守一さんの「猫」も掲載されていますね。
会期中には学芸員さんによる講演会やスライドトークも企画されているそうです。
入場無料で気楽に足を運べる展覧会です。
コロナ禍の息抜きにいかがでしょうか。
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《展覧会詳細》
展覧会名:愛知県美術館・愛知県陶磁美術館のコレクションから 移動美術館2021
展覧会場:田原市博物館
展覧会期:2021年6月26日(土)~8月15日(日)
詳 細:
https://www-art.aac.pref.aichi.jp/exhibition/000328.html
(上記リンクは愛知県美術館さんの展覧会紹介サイトにジャンプいたします)
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柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2021.06.07
《ブログ》カンディンスキーの海外セール
今月末の海外オークションにカンディンスキーの名品が出品されるそうです。
カンディンスキー《TENSIONS CALMÉES》、
1937年に制作された油彩画50号、1メートルを越える作品です。
タイトルは穏やかな緊張と訳せるでしょうか。
来歴もとても素敵で、
1938年にカンディンスキー本人から作品を取得したギャラリーが、1945年にグッゲンハイム美術館に収め、1964年にグッゲンハイム美術館がサザビーズで売りに出たところを現オーナーの家族の方が購入した作品と紹介されています。
その方から約50年ぶりに市場に出てきたのですね。
出品されるサザビーズのウェブサイトも力が入っていて、見ているだけで面白いです。
名品が出品されるときは、特別なnoteが執筆されていることが多いですが、今回はムービーまで作られていて作品の細部まで見られるようになっています。
https://www.sothebys.com/en/buy/auction/2021/modern-contemporary-art-evening-sale/tensions-calmees-2?locale=en
予想落札価格はなんと27億から37億5000万円。
カンディンスキーのオークションレコードは2017年に作られた《BILD MIT WEISSEN LINIEN (PAINTING WITH WHITE LINES) 》(1913年制作、油彩画約50号)の4180万ドルですから、もしかするとレコードが更新されるかもしれませんね。
柳ケ瀬画廊でもバブルの頃にカンディンスキーの水彩を扱ったことがございます。
個人的にもとても好きな画家のひとりなので、29日のオークションが今からとても楽しみです。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
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追記。
後日、セール結果を拝見いたしました。
2122万GBD、32億4000万円ほどで落札でした。
予想落札価格の範囲内で落ち着いた結果になりましたね。カンディンスキーのオークションレコードは2017年の作品がまだしばらくは記録されそうです。(市川)
2021.06.06
《ブログ》ピカソ リノカット 展
現在 ピカソ リノカット展を開催致しております。
さすが ピカソ。 ピカソという名前に惹かれて 子供さんからご年配の方まで
多くのお客様に御来廊頂いております。
まず、御来廊のお客様から「リノカットとは何ですか?」とお尋ねがございます。
正しくは <リノリュウム版画>を 略して<リノカット>と記載させていただいておりますので
申し訳ございません。
リノカットとはリノリュウム版画の事です。
リノリュウムは検索しますと下記のように説明されています。
” 建材の一種。床材などに使われる。天然素材(亜麻仁油、石灰岩、ロジン、木粉、コルク粉、ジュート、天然色素など)から製造される。塩ビなどに比べ製造時間が非常に長いため高度成長期時代に製造期間が短い建材に代えられが、亜麻仁油由来の抗菌性や環境汚染・シックハウス症候群対策などで再度注目され、医療・教育施設から住宅まで幅広く世界中で利用される。 ”
簡単にご説明すると、病院や公共機関の床材として使われている床材です。 もっと身近な素材ですと<消しゴム>のような素材ですとお答えしています。
素材の特性から、大胆でおおらかな太い自由な線が魅了だと思います。
銅版画のメゾチント技法とは正反対の版画素材と言えるかもしれません。
展示作品は 有名なジャクリーヌの肖像をはじめ、王様・風景・静物画などいろいろございます。
また、販売も致しております(数点非買の作品がございます)。
ピカソ作品をお部屋にかけられますと、雰囲気ががらりと変わり
明るい自由なお部屋にかわるところが ピカソマジックです。
コロナで沈んだ気持ちを ピカソで切り替えてはいかがですか (^^♪
柳ケ瀬画廊 市川たけよ