2019.04.13
《ブログ》小笠原宣・荻下丈 二人展(じゅうろくてつめいギャラリー)
今年も「ぎふの画廊めぐり」の季節を迎えました。
「岐阜をまるごと美術館に」を合言葉に、毎年春にひらかれているアートイベントです。
加盟画廊・加盟施設が時期をあわせて展覧会をひらき、共通リーフレットを制作・無料配布することで、多くの方たちに展覧会から展覧会へとアートによるまちあるきを楽しんでいただこうという企画です。1997年にはじまり、今年で第25回目・22周年になります。
今年は岐阜市内にある「じゅうろくてつめいギャラリー」さんが初参加されています。十六銀行さんが管理・運営されているスペースで、元々は「十六銀行徹明支店」として親しまれていた古い建物が活用されています。
こちらで、本日から「旅の途中でジョーくんと出会った 小笠原宣・荻下丈 二人展」がはじまりました。弊社も企画協力させていただいています。
小笠原宣さんは、岐阜在住の洋画家です。
上宮寺というお寺の住職としてご存知の方も多いかもしれません。
画壇の芥川賞と呼ばれる「安井賞」を受賞し、国内外で活躍を続けてきました。
萩下丈さんは、中学生のアーティストです。
岐阜県展で2部門入選をしたことで話題にもなりました。
今回は初めての試みとして、円筒形の大きな立体アートを発表してくれます。
弊社から歩いてほど近いギャラリーです。
お時間ございましたらぜひお出かけください。展示は28日まで。会期中無休です。
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《展覧会詳細》
展覧会名:旅の途中でジョーくんと出会った 小笠原宣・荻下丈 二人展
展覧会場:じゅうろくてつめいギャラリー
展覧会期:2019年4月13日(土)~4月28日(日)
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2019.04.12
《ブログ》修復家の小谷野匡子さんが「吉川英治文化賞」を受賞されました
昨日「第52回吉川英治文化賞」の授賞式が、東京の帝国ホテルでひらかれました。
文化活動に貢献した人物および団体に贈られる賞で、「吉川英治文学賞」とともに昭和42年から続く伝統のある賞です。
今回、その「吉川英治文化賞」に 美術修復家の小谷野匡子さんが選ばれました。
小谷野さんは藤田嗣治をはじめとする、絵画作品の修復で知られる方です。
私も修復を見せていただいたことがありますが、長い年月のなかで美術品のバトンを繋いでいくために、ただ綺麗になればいいというのではなく、もし何十年先、何百年先にもっと良い修復技術が生まれたときには除去できるように工夫をされていて、お仕事の奥深さに驚かされました。
修復というお仕事は表立って取り上げられることが多くありません。
しかし、作品を守るためには欠かすことのできないお仕事です。また、湿度が高く、独特の症状が起きやすい日本において、独自に化学変化を調査・研究することも、国の文化を守るためにとても大切だと思います。
今回はそうした縁の下の力持ちの方にライトが当たった受賞でした。
美術に関わる人間として、とても嬉しいニュースです。
尚、小谷野さんのつくられた修復工房「絵画保存研究所」ウェブサイトでは、過去の修復例や講義資料も公開されています。
ご所蔵の作品の取り扱いや、修復のお仕事に興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょうか(*^^*)
絵画保存研究所ウェブサイト
http://www.artconservation.co.jp/
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2019.04.11
《ブログ》「川端康成と東山魁夷 美と文学の森」展(岐阜市歴史博物館)
先週、岐阜市歴史博物館さんで「川端康成と東山魁夷 美と文学の森」展がはじまりました。
川端康成というと、小説家として『雪国』『伊豆の踊子』『山の音』などが知られています。しかし、小説家のほかに もうひとつ、美術品のコレクターとしての顔を持っていたことをご存知でしょうか。
また、東山魁夷も日本画家として「道」「残照」「秋翳」などの多くの名品を残しました。しかし、画家のほかにも、小説の表紙画や挿絵を手がけるデザイナーとしての顔、そして美術品のコレクターとしての顔も持っていました。
今回は、そんな「コレクター・川端康成」と「コレクター・東山魁夷」のコレクション、そして交流が紹介された展覧会です。
私も早速出かけてまいりました。
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展示会場は若い方から御年輩の方まで、多くの方で賑わっていました。
川端康成コレクションからは、古今東西の名品が出ています。小説のイメージから、古美術品のコレクションを想像される方もいらっしゃるかもしれませんが、古い土偶などとともに、熊谷守一や古賀春江といった近代美術、草間彌生といった現代アートの作品もコレクションとして鑑賞できます。
東山魁夷コレクションからは、同時代の画家の作品が展示されていました。岸田劉生の麗子もお持ちです。また、東山の手がけた装丁画の仕事も多く紹介されていました。
また、今回の展覧会にあわせて、博物館の2階では関連書簡が紹介されていました。
夏目漱石や太宰治、三島由紀夫、坂口安吾など、読書家の方であれば心が躍るような文豪の直筆が鑑賞できます。なかには、どうしても芥川賞を受賞したかった太宰治が、当時芥川賞に関わっていた川端に懇願して出した長い長い書簡のようにクスっとなるものも置かれています。太宰さんの「やめてくれー」という悲鳴が聞こえてきそうです(*^^*)
展覧会のひらかれている岐阜市歴史博物館さんは、岐阜公園のなかの博物館です。
ちょうど桜も見頃を迎えていますので、春のお出かけにいかがでしょうか。
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《展覧会詳細》
展覧会名:川端康成と東山魁夷 美と文学の森
展覧会場:岐阜市歴史博物館
展覧会期:2019年4月5日(金)~5月26日(日)
展覧会・公式ウェブサイト
http://www.rekihaku.gifu.gifu.jp/index.html
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2019.03.30
ぎふチャンアートギャラリーにて「傍島幹司展」
本日より岐阜駅直結の「ぎふチャンアートギャラリー」さんで「傍島幹司展」がはじまりました。
こちらは、岐阜放送さんが開局55周年を記念して2017年にオープンされたギャラリーです。
巨匠大家から、岐阜ゆかりの画家たちまで、通年さまざまな展示をされています。
今回は、関市在住の洋画家・傍島幹司さんを取り上げています。
傍島さんは、やわらかな色彩と光で知られる画家で、この春からはフランスでも制作をされるなど国内外で活動を続けている方です。2017年のFACE展における審査員特別賞(東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館/東京)や、2018年の個展「SWEET WOODS 傍島幹司展」(加藤栄三・東一記念美術館/岐阜市)で作品をご覧になられた方も多いのではないでしょうか。
2018年には岐阜市芸術文化奨励賞も受賞され、岐阜を代表する洋画家のひとりとなっています。
今回のぎふチャンアートギャラリーさんでも、傍島さんらしい作品が展示されていました。
春のこの時期にぴったりな色彩と構図の軽やかで瑞々しい作品ばかりです。
岐阜駅を通られる際は、少し足を延ばしてお出かけになってみてはいかがでしょうか。
詳しくは、下記ぎふチャンアートギャラリー公式ウェブサイトをご覧ください。
ぎふチャンアートギャラリー
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2019.03.29
ホームページをリニューアルしました
このたび、柳ケ瀬画廊のホームページをリニューアルしました。
こちらのページではお知らせや、日々の出来事についてなどを皆さんにお届けします。
尚、新しいホームページにあわせて、
長年続けておりましたブログ「絵画のたのしみ」も本ブログに統合いたしました。
旧ブログの内容は引き続き下記リンクからご覧いただくことが可能でございます。
http://yanagase-web.seesaa.net/
今後とも柳ケ瀬画廊をどうぞよろしくお願いいたします。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子