柳ヶ瀬画廊

柳ヶ瀬画廊

創業大正8年
熊谷守一・香月泰男・藤田嗣治など
内外洋画巨匠作品取扱の老舗画廊

   

画廊ブログ「絵画のたのしみ」

2024.07.21

《ブログ》NHK日曜美術館にて熊谷守一作品が紹介されました

7月の柳ケ瀬画廊は「身近な美術品展」を開催しています。
多彩な作家による油彩画、日本画、彫刻、版画など22作品を展覧中です。

さて、今朝放送の日曜美術館を見ておりましたら、熊谷作品が登場していました。

今回の放送の舞台は岡山にある大原美術館さんです。
同館で開かれている特別展「異文化は共鳴するのか? - 大原コレクションでひらく近代への扉 -」にあわせて、「日曜美術館 まなざしのヒント 日本近代洋画」という放送がされていました。三浦館長と美術家の森村泰昌さんをゲストに、ゴーギャンからはじまり、西洋の傑作と日本近代洋画の傑作を鑑賞しながら当時の美術を振り返るという内容です。

熊谷守一先生の描いた「陽の死んだ日」は最後に登場する作品として取り上げられていました。

1928年、熊谷先生が48歳のときに描かれた作品で、次男の陽ちゃんが肺炎で急死した際に枕元で描いた作品といわれています。熊谷先生はお子さんをかわいがっていて、陽ちゃんが亡くなったときも添い寝をして子守唄を歌ってあげていたといわれています。熊谷先生の著書『青蠅』(求龍堂)のなかでが、制作した当時のことを《次男の陽が四歳で死んだときは、陽がこの世に残す何もないことを思って、陽の死顔を描きはじめましたが、描いているうちに、”絵”を描いている自分に気がつき、嫌になって止めました。「陽の死んだ日」です。早描きで、三十分ぐらいで描きました。》と振り返っています。
感情のままにかきなぐった作品で、熊谷先生の深い悲しみが伝わってきます。

大原美術館さんでの展覧会は9月23日までの開催です。
ご興味のある方はお出かけになってみてはいかがでしょうか。

また、柳ケ瀬画廊でも現在開催中の「身近な美術品展」に熊谷作品を展示中のほか、11月には熊谷守一展を予定しています。
こちらもお時間ございましたらぜひお出かけくださいませ。

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《ご紹介したテレビ番組の詳細》
番組名 :日曜美術館 まなざしのヒント 日本近代洋画
放送日時:2024年7月21日(日)9時から
再放送 :未定(通常は翌週20時からですがパラリンピック放送の関係で延期となります)

番組公式ウェブサイト
https://www.nhk.jp/p/nichibi/ts/3PGYQN55NP

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柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2024.07.18

《ブログ》「熊谷守一カレンダー2025」の予約が始まりました

7月の柳ケ瀬画廊は「身近な美術品展」を開催しています。
多彩な作家による油彩画、日本画、彫刻、版画など22作品を展覧中です。

さて、少し気が早いですが毎年恒例の「熊谷守一カレンダー」の御案内です。
今月から全国書店・オンライン書店で「熊谷守一カレンダー2025」の予約が開始されました。9月12日発売予定で、柳ケ瀬画廊にも順次入荷予定です。

熊谷守一カレンダーといえば、毎年熊谷先生の猫の油彩画が表紙になっています。
今年の2024年度版では下記の『茄子と仔猫』が表紙になっていました。

来年版はどんな猫作品が表紙を飾るのか楽しみですね。

来年も従来通り、12作品を楽しめる月替わりカレンダーになるそうです。
秋以降、柳ケ瀬画廊店頭でも発売予定ですので、お気になられるかたは秋頃にお尋ねくださいませ。

 

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2024.07.13

《作品紹介》日比野克彦 段ボール作品

七月の柳ケ瀬画廊は「身近な美術品展」を開催しています。
多彩な作家による油彩画、日本画、彫刻、版画など24作品を展覧中です。

久しぶりに日比野克彦さんの作品も手に入りました。

日比野克彦さんは岐阜市出身の現代芸術家です。
東京藝術大学在学中の1980年代から段ボールを用いた作風で注目を集め、藝大ではデザイン科を卒業し、平面から立体、空間芸術まで幅広いジャンルを横断して現在も活躍しています。既存の芸術の枠を超え、地域の人たちとおこなうプロジェクトでも知られていて、岐阜市でも毎年年末に「こよみのよぶね」というプロジェクトにも関わっていらっしゃるのでご存知の方も多いのではないでしょうか。

今回、新しく画廊に飾った作品はそんな日比野芸術を代表する「段ボールアート」の作品です。
2010年代に制作された作品で、「食」をテーマとして、食材の入っていた段ボールの箱にアクリル絵具でペインティングがなされています。

日比野さんは様々なプロジェクトで「食べること」を制作テーマにしていて、そのなかで、人種や地域が違っても食べるという行為は誰しも共通のことだからとお話になっていたことがあります。
今回の作品も、実際に食材の入っていた段ボール箱をベースとして、日比野さんが段ボールを切って組み合わせてアクリル絵具で着彩してアートに変化させて、食べるという行為を拡張して外へと繋げていくような明るい作品です。

額装された作品ですので、ご自宅の様々な場所に飾っていただきやすい作品でもあります。

作品は画廊で展示中です。
ぜひご覧くださいませ。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2024.07.11

《ブログ》南飛騨 Art Discoveryが開催されます

七月の柳ケ瀬画廊は「身近な美術品展」を開催しています。
熊谷守一、香月泰男、難波田龍起、日比野克彦など多彩な作品24点を展覧中です。

さて、今日は岐阜で開かれるアートイベントのご紹介です。
今年の10月19日から11月24日にかけて、下呂市周辺で「南飛騨 Art Discovery」が予定されています。

柳ケ瀬画廊では主に油彩画や日本画の額縁に入った作品を展示していますが、「南飛騨 Art Discovery」は芸術祭なので、まちなかのあちこちで現代芸術家の方たちが平面だけでなく映像や立体、パフォーマンスなどのアート活動をお祭りのようにおこないます。

芸術祭というと、この地域で馴染みがあるのは愛知で開催されている「あいちトリエンナーレ」でしょうか。あいちトリエンナーレも愛知県美術館を中心に、普段はアートが展示されていない工場や古民家、まちなかの喫茶店、ビルの壁面などにも様々な作品が展開され、なかにはまちなかを踊って彩るパフォーマンスの公演もおこなわれていました。
日本では2000年代からこうした芸術祭が盛んになり、「大地の芸術祭」「横浜トリエンナーレ」「瀬戸内国際芸術祭」など様々な芸術祭がおこなわれています。

今回岐阜で開催される「南飛騨 Art Discovery」もこうした芸術祭のひとつです。
今年の岐阜は各都道府県が持ち回りにおこなう「国民文化祭」の担当県のため、各地で様々な文化芸術の催しが予定されていて、そのなかのひとつとして「南飛騨 Art Discovery」も企画されたようです。公式サイト(https://minamihida-art-discovery.pref.gifu.lg.jp)ではいよいよ参加アーティストも発表され、いよいよ開催の全貌が明らかになってまいりました。

また、開催にあわせてボランティアサポーターの募集も行われています。
アーティストの作品の制作補助や広報活動、会期中の来訪者受付や作品管理、イベントサポートなどを行うサポーターです。このような芸術祭ではよく募集されるもので、いま同時代を生きて活躍しているアーティストの方と一緒に仕事ができるということで各地のサポーターを兼任している方もいるような面白いお仕事です。
公式ホームページ(https://minamihida-art-discovery.pref.gifu.lg.jp/supporter)でも募集が始まっています。気になるという方はアクセスしてみてはいかがでしょうか。

 

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《ご紹介した芸術祭の詳細》
展覧会名:「南飛騨 Art Discovery」
展覧会期:2024年10月19日(土)から11月24日(日)まで
展覧会場:南飛騨健康増進センターを中心に下呂市周辺で展開

南飛騨 Art Discovery 公式ウェブサイト
https://minamihida-art-discovery.pref.gifu.lg.jp

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柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2024.07.07

《作品紹介》加藤東一 鵜飼 版画

七月の柳ケ瀬画廊は「身近な美術品展」を開催しています。
多彩な作家の様々な技法の作品24点を展覧中です。

画廊左手には加藤東一先生の木版画の「鵜飼」を飾りました。
岐阜市では毎年五月から十月にかけて長良川鵜飼が開かれていて、岐阜に住む方にとってなじみが深いため、ご自宅に飾る風景画としてよく選ばれる画題です。毎年この時期はよくお問い合わせをいただく画題ですので季節にあわせて飾らせていただきました。

加藤東一先生の鵜飼は長良川の右岸(グランドホテルさんなどがある方の岸)から描いていらしたので、背景には金華山が入っていることが多いです。
今回の作品も、篝火が鮮やかに描かれた五艘の鵜飼舟の向こう側に金華山が描かれています。
金華山が描かれることで、手前の鵜飼舟との遠近感が表現されて、作品に奥行きがうまれています。

ご興味ございましたらぜひご覧くださいませ。

ご贈答でお求めの方も多い作品です。
ご希望ございましたらお熨斗をおつけし、画廊包装紙でのお包みも可能です。
よろしければお申しつけくださいませ。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

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