柳ヶ瀬画廊

柳ヶ瀬画廊

創業大正8年
熊谷守一・香月泰男・藤田嗣治など
内外洋画巨匠作品取扱の老舗画廊

   

画廊ブログ「絵画のたのしみ」

2021.11.01

11月3日(水・祝)は開廊いたします

現在開催中の「文化の日 熊谷守一・香月泰男展」のお知らせです。

弊社はいつもは火曜水曜をお休みとさせていただいていますが、
11月3日(水・祝)は開廊させていただきます。

文化の日に皆様に作品をお楽しみいただけましたら幸いです。

熊谷守一先生の油彩画6作品/墨彩画1作品、
香月泰男先生の油彩画8作品/パステル画1作品を展覧予定です。
皆様の御清鑑を心よりお待ちしております。

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2021.10.29

《ブログ》旅の雑誌『ひととき』の岐阜特集

新幹線などで配布されている『ひととき』という月刊誌があります。
「読むたび、新しい旅」をキャッチコピーにした旅の雑誌です。

やはり新幹線で手に取られる機会が多いためか、存じあげている施設の方が過去に掲載されたら多くの観光客の方の反響があって驚いたとおっしゃってました。小説家の方のエッセイなども多く掲載されている落ち着いた品の良い雑誌です(*^^*)

今月号の特集は「飛騨高山 匠の椅子に会いにゆく」です。
芸人で小説家の又吉直樹さんが旅人となって、飛騨の家具メーカーや木工職人のもとを訪れた様子が20ページ以上にわたって特集されていました。画廊を訪れるコレクターの方には家具がお好きな方も多いので、私もお話を聞いて気になり、飛騨の家具メーカーめぐりをしたことがあります。
古くから「日本の五大家具産地」と呼ばれているので、歴史を感じる作品が多いと思っていましたが、そうした重厚な家具だけでなく現代風の家具や、デザイナーとのコラボ家具も多く、時代とともに良い意味で変わり続ける飛騨の元気が伝わってとても楽しい旅でした。

今回の特集で、さらに飛騨の家具が多くの方の目に留まって人気が出ると嬉しいですね(*^^*)

現在、柳ケ瀬画廊で開催している「文化の日 熊谷守一・香月泰男展」でも額縁職人の手がけた木製の一点ものの額縁で展示しています。額縁も作品の一部で、木の色や、上から金泥などを塗られている場合もそのわずかな色合いで作品の雰囲気ががらりと変わります。
ご来廊の際はぜひ額縁の木の質感や風合いもお楽しみいただけましたら幸いです。

 

***

展覧会名:文化の日 熊谷守一・香月泰男展
展覧会期:10月7日(木)から11月7日(日)まで(火曜水曜休廊)
展覧会場:柳ケ瀬画廊(岐阜市柳ケ瀬通3-21)
柳ケ瀬画廊・公式ウェブサイト
https://yanagase-web.com/

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2021.10.25

《ブログ》小さな特集:赤い鳥(岐阜市立中央図書館)

柳ケ瀬画廊から北に10分ほど歩くと、ぎふメディアコスモスさんがあります。
施設の2階には「岐阜市立中央図書館さん」が入っていて、「郷土のグローブ」の下では いつも小さな特集が企画されています。岐阜に関することや、本に関することなど、お邪魔するたびに楽しみにしているコーナーです。

昨日お邪魔しましたら、小さな特集「雑誌『赤い鳥』大正から昭和、こどもへのまなざし」がひらかれていました。『赤い鳥』というと 芥川龍之介の『蜘蛛の糸』や『杜子春』、新見南吉の『ごん狐』が発表されたことで知られる、日本の児童文学の先駆けとなった雑誌です。

この雑誌は、表紙を洋画家の清水良雄や鈴木淳、童画家の深沢省三や武井武雄が手掛けているので、いま見てもどこか懐かしさを感じつつ新しい感じがいたします(*^^*)当時、文学的な魅力とともに、彼らの表紙画も話題となって多くの人が手に取ったということにも納得です。

ちなみに『赤い鳥』、そして 同誌主宰の鈴木三重吉は岐阜市とはあまりゆかりが思いつきませんでしたので、今回の展示はどういうご縁かなと思っていましたら、岐阜の福富医院さんが資料をご寄贈されたと説明が書かれていました。
会場には鈴木三重吉から福富さんに贈られた手紙も一緒に展示されていて、手紙に書かれている「いい読みものがありますからお子さまにお上げ下さい」という言葉からはふたりの穏やかな関係性が感じられました。

柳ケ瀬画廊でも 今年の年末は絵本に関する展覧会を開きます。
「熊谷守一・五味太郎 小さな生きもの版画展」という展示です。クリスマス前のささやなか展覧会として、11月25日から12月19日にかけて開催の予定です。

現在開催している「文化の日 熊谷守一・香月泰男展」とはまた異なった楽しみだと思います。ぜひ会期がはじまりましたらお出かけくださいませ。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2021.10.24

《ブログ》生誕120年記念 荻須高徳展(稲沢市荻須記念美術館)

昨日、愛知県の稲沢市荻須記念美術館さんで「生誕120年記念 荻須高徳展 ~私のパリ、パリの私~」がはじまりました。
荻須先生の作品世界にいるような、建築も美しい美術館です。

荻須先生の作品のファンは全国的ですが、やはり東海地区はご当所なのでコレクターの方も多く、弊社でも時折取扱いをさせていただいています。
戦前の、佐伯祐三作品と響き合っているような作品から、戦後の闊達で明るい作品まで。そこに暮らす人々の生活や、人のあたたかさが感じられるような作風が魅力的ですね。

その荻須先生の生誕120年の展覧会に、さっそく昨日出かけてまいりました。
初日の昨日は、荻須高徳先生の長女・恵美子さんが来館されて、お父様のことなどをお話しになるギャラリートークがひらかれていました。フランスで過ごされていただけあって、おしゃれなファッションで、にっこりと笑顔になると写真でみていた荻須先生に似ていらっしゃいます。

荻須先生が歩くことがお好きでパリのまちを散歩してスケッチをしていたお話や、戦前戦後のパリでの暮らしのお話のことなど、盛りだくさんのトークでした。

とても印象的だったことは、フランスの批評家が荻須作品が「君の石は歌っている」と評したところ、荻須先生は「石を食べたい、自分のものにしたい」とお話になっていたというエピソードです。
そこに過ごす人々の生活や空気感、そうしたものを描こうとしていらした荻須先生らしい言葉だなと感じます。

展覧会では油彩画81点のほか、荻須先生の画文集『私のパリ、パリの私 荻須高徳の回想』のカットや素描も展示されていてボリュームもたっぷりです。
芸術の秋のお出かけにいかがでしょうか(*^^*)

また、柳ケ瀬画廊では、いまは荻須作品の展示はございませんが、同時代の近代洋画家・熊谷守一先生と香月泰男先生の展覧会を開催中です。美術館と画廊では同じ洋画でも異なった距離感がありますので、ぜひ併せてお出かけくださいませ。

***展覧会詳細***

展覧会名:生誕120年記念 荻須高徳展 ~私のパリ、パリの私~
展覧会期:10月23日(土)から12月19日(日)まで
展覧会場:稲沢市荻須記念美術館
稲沢市荻須記念美術館・公式ウェブサイト
http://www.city.inazawa.aichi.jp/museum/kikaku/1006820/index.html

***

展覧会名:文化の日 熊谷守一・香月泰男展
展覧会期:10月7日(木)から11月7日(日)まで(火曜水曜休廊)
展覧会場:柳ケ瀬画廊(岐阜市柳ケ瀬通3-21)
柳ケ瀬画廊・公式ウェブサイト
https://yanagase-web.com/

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2021.10.22

作品のご紹介:三岸節子、花

画廊に、華やかな赤色の花を描いた三岸節子先生の油彩画がはいりました。

三岸先生の花には、赤色のほかに、黄色や茶色、緑色などさまざまな色がありますが、とりわけ赤色は「燃えるような朱に熱狂する時代があった」「赤い色が大好き」と三岸先生自身がおっしゃっているように、情熱的で、絵を描く楽しみやよろこびが伝わってくるようです。
作品を見ていると、三岸先生がそこにいるような、存在感もあります。

柳ケ瀬画廊では作品がはいると、額縁の裏をあけて、家族で点検をします。額縁と絵具が一体化していたり、キャンバスを挟んでいたりすることもあるので、作品を傷めてしまわないように工具を使いながら慎重にあけていきます。
コンディションをチェックすることが本来の目的ですが、画商としてはそれだけではなく、キャンバスの裏にいろいろと書かれている 画家からのメッセージを発見することが楽しみです。
この作品では「大磯にて」という地名と、制作年・制作月が書かれていました。フランスから帰国した三岸先生が、1964年に移り住んだ神奈川県大磯町で、夏の終わりに描いた作品だと思います。

作品は、三岸節子先生の画集にも掲載されています。
コンディションも良く、鑑定証書も付けてございます。

お探しの方がいらっしゃいましたら、お声がけくださいませ。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

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