柳ヶ瀬画廊

柳ヶ瀬画廊

創業大正8年
熊谷守一・香月泰男・藤田嗣治など
内外洋画巨匠作品取扱の老舗画廊

   

画廊ブログ「絵画のたのしみ」

2022.01.22

新春逸品展は来週末までの開催です

「新春逸品展」を開催中です。
いよいよ展覧会も来週末1月30日(日)までの会期となりました。

引き続き下記の作家を展示して、皆様をお待ちしております。
お時間ございましたら、ぜひお出かけくださいませ。

《出品作家》
熊谷守一、 黒田清輝、 梅原龍三郎、 中川一政、
三岸節子、 絹谷幸二、 舟越桂  、 元永定正、
里見勝蔵、 須田国太郎、山口薫  、 山口長男、
麻生三郎、 脇田和、  難波田龍起、 浅野弥衛

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2022.01.21

《ブログ》傍島幹司先生の講演会がひらかれます

洋画家・傍島幹司先生から、講演会のご案内をいただきました(*^^*)

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演題:私的アートのミカタ、絵のミカタ
日時:2月12日(土)14時~15時30分
場所:ハートフルスクエア―G 中研修室(岐阜駅直結)
備考:定員25名、要・事前申込、参加無料

”今どきのアートや様々な絵画に接すると何が良いのか混乱してしまいます。そもそも良し悪しを決めることがアートに合わないのか、なのにコンクールなど序列、選別は何なのかとても矛盾だらけです。
絵描きとして30年間関わってきたなかで、独善的かもしれませんが、アートの見方、絵の良し悪しについて支障のない程度にお話したいと思います。”(チラシより)

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電話での事前申込が必要な講演会です。
定員25名の少人数制のため、お気になられる方はお早めのご予約をおすすめいたします♪

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2022.01.21

《作品紹介》浅野弥衛 油彩画 パステル画

柳ケ瀬画廊「新春逸品展」を開催中です。

展示作品の中から、毎日1作品、お薦めの作品をご紹介しています。

浅野弥衛先生の油彩画とパステル画が手に入りました。
油彩画はモノクロームの引っかきの作品、パステルはブルーチェスの作品です。

浅野先生は1914年に三重県鈴鹿市に生まれました。そのご縁で、東海地区には作品を所蔵する美術館が多く、三重県立美術館さんでは大規模な回顧展がひらかれたこともございます。
先生は若い頃から絵がお好きで、また、10代の終わりごろに戦後に詩人として活躍する野田理一氏と知り合ったことで抽象絵画のカンディンスキーやミロ、クレー、アルプなども目にしていたそうです。ただ、浅野先生にとってそれらの抽象絵画は特別な難しいものではなく、「カブキはシュールなものだし、床の間の違いダナのアンバランスだってそうだ。日本に昔からあった」と語っていらっしゃるので、自然に体の中に入ってきた存在だと思います。

戦後は1953年に鈴鹿信用金庫の代表理事になり、多忙な日々を過ごしますが、そのなかでも夜に制作を続けていらっしゃいました。そして1959年に鈴鹿信用金庫を辞任すると、画家に専業してたくさんの作品を描いていきます。
展示している油彩画の作品はちょうどその頃の作品です。
モノクロームの画面が、引っかきによって動きが出ています。引っかきというと、画面を傷つけて浸食するイメージですが、浅野先生にとっては田畑を耕したり溝を掘るといったイメージだったそうです。

一方、パステルは鮮やかなブルーの作品です。
70年代以降に制作された ” ブルーチェス ” と呼ばれる連作の一点で、モノクロームであることの多い油彩画に対して、展示している作品も、ブルーを基調として様々な色彩が登場するため、一見すると全く異なる作者のような印象を受けるかもしれません。ただ、ゆっくり鑑賞していくうちに、次第に浅野先生らしい引っかきの技法や形がみえてきて、モノクロームとは異なる「らしさ」が感じられると思います。

いよいよ柳ケ瀬画廊の「新春逸品展」も来週末までの開催となりました。
少し展示替えをいたしました。お時間ございましたらお出かけくださいませ。
皆様の御清鑑を心よりお待ちしております。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2022.01.20

《作品紹介》難波田龍起 群像

柳ケ瀬画廊「新春逸品展」を開催中です。

展示作品の中から、毎日1作品、お薦めの作品をご紹介しています。

難波田龍起先生の作品2点が手にはいりました。油彩画とペン画の作品です。
新春逸品展では、そのうちペン画の《群像》を飾っています。

難波田龍起先生は、1905年に北海道で生まれ、翌年に東京に移って育ちました。早稲田在学中に高村光太郎先生と親しくなり、しばしば高村邸を訪れ、多くの芸術仲間との交際もはじめたそうです。なかでも松本竣介先生とはとても親しかったそうで、松本先生が若くして亡くなるまで二人の交際は続いていたといわれています。

初期から中期にかけては具象的な作品も描いていた難波田先生ですが、戦後になると抽象的、幾何学的な作品を描くようになります。そして、その形は次第に鋭く勢いのある線となり、ペインティングナイフでの表現やドロッピングなども併用するようになっていきました。

今回展示している作品は1985年に描かれた作品です。
80歳を迎え、画家として脂が乗り、郷里の北海道立近代美術館で展覧会がひらかれ、翌翌年には東京国立近代美術館で「今日の作家 難波田龍起展」が開催されたような時代にあたります。
タイトルこそ《群像》という具象的なイメージでつけられていますが、画面は、難波田先生らしい、鋭い線とまとまりで表現されています。黒一色のペン画ですが、よく難波田作品を語る時に用いられるように、不思議と色や音が感じられるような魅力が伝わってまいります。

柳ケ瀬画廊の「新春逸品展」も折り返しをすぎ、来週末までの開催となりました。
お時間ございましたらぜひお出かけくださいませ。
皆様の御清鑑を心よりお待ち申し上げております。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2022.01.17

《ブログ》荻須高徳先生のレゾネが刊行されました

求龍堂さんから、荻須高徳先生のレゾネが刊行されました。
生誕120年記念の決定版レゾネです。

荻須高徳先生の作品は、先生自身も暮らしたフランスの街並みが、どこか人々の気配を感じるような魅力で描かれています。散歩がお好きだったという荻須先生の足音や息遣いが聞こえてくるようです。
出身地である愛知県稲沢市には「荻須記念美術館」もございます。
昨年は生誕120年記念の展覧会が開かれ、多くのファンで賑わっていました。

今回のレゾネは、ご息女の荻須恵美子ハルペルン氏の監修です。
荻須恵美子ハルペルン氏は、荻須高徳作品の著作権継承者で、作品の鑑定期間「レザミ・ド・オギス」を運営されていらっしゃる方です。ご執筆された巻頭挨拶文からは、お父様の作品を大切にされている思いが伝わってまいりました。

1500点を掲載した『荻須高徳 カタログレゾネ』は、刊行元の求龍堂さんのウェブサイトをはじめ、各美術館などでお求めいただけるそうです。
求龍堂さんは多くの画集やレゾネを手がけた美術の出版社です。熊谷守一先生のレゾネも出していらっしゃいますが、色の再現度が高く、実作品の魅力が伝わるお仕事をされています。

レゾネですので少しお高い画集ですが、ファンの方は一冊御手元にいかがでしょうか(*^^*)

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求龍堂ウェブサイト 荻須高徳 カタログレゾネ 販売ページ
https://www.kyuryudo.co.jp/shopdetail/000000002042/

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柳ケ瀬画廊 市川瑛子

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