柳ヶ瀬画廊

柳ヶ瀬画廊

創業大正8年
熊谷守一・香月泰男・藤田嗣治など
内外洋画巨匠作品取扱の老舗画廊

ブログ「絵画のたのしみ」

2025.04.28

《外部展示のお知らせ》傍島幹司 滞欧作品展(4/28~5/23)

柳ケ瀬画廊では5月7日までGW休廊をいただいております。
どうぞよろしくお願いいたします。

さて、本日は外部展示のご案内です。
柳ケ瀬画廊では現在、下記の外部企画をおこなっております。

********************
「傍島幹司 滞欧作品展」

4月28日(月)から5月23日(金)まで
9時から15時まで
土日祝休廊

十六銀行本店ギャラリー
(岐阜市神田町8丁目26番地 十六銀行本店1階)
********************

岐阜出身・岐阜在住の洋画家・傍島幹司先生の作品展です。
油彩画、水彩画など19作品を展覧しております。

今回は「滞欧作品展」と銘打ち、傍島先生が欧州で出会って制作した作品群を選んで展示いただきました。
傍島先生は3~4年ごとにパリに2ヶ月ほど滞在制作しており、セーヌ川沿いの住居を拠点に欧州各地にスケッチに出かけていらっしゃるそうです。そのため作品にも、特別な欧州の姿ではなく、日々を過ごす日常の場としての姿があらわれています。

展示では、作品とともに現地でのスナップショットも掲示いただきました。
傍島先生の暮らす現地の雰囲気を、作品とともにお楽しみいただけますと幸いに存じます。

展覧会は5月23日までの開催です。
十六銀行本店内のギャラリーのため土日祝休み、15時までの開廊です。
お出かけの際は曜日・時間帯にご注意くださいませ。

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2025.04.26

《再掲》4/27の周辺道路の交通規制につきまして

柳ケ瀬画廊では「生誕145年 熊谷守一展」を開催中です。
明日4月27日(日)に最終日を迎えます。

ただ、明日4月27日の岐阜市は、
毎春恒例の「高橋尚子杯 ぎふ清流ハーフマラソン」開催のため、
朝7時半から12時半にかけて順次規制が敷かれます。

画廊のある商店街付近は朝早くの規制予定ですが、
規制解除後も混雑が予想されますのでお気をつけてお越しくださいませ。
規制の詳細は下記公式サイトをご確認くださいませ。

 

ぎふ清流ハーフマラソン公式サイト 交通規制について
https://www.gifu-marathon.jp/race/traffic(外部リンク)

 

皆様のお出かけを心よりお待ちしております。

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2025.04.25

《ブログ》岐阜県現代陶芸美術館「鈴木蔵の志野展」を鑑賞してまいりました

柳ケ瀬画廊では「生誕145年 熊谷守一展」を開催しています。
油彩画を中心に、22作品ほどを展覧中です。
ぜひお出かけくださいませ。今週末27日(日)までの開催です。

 

さて、先日岐阜県現代陶芸美術館に出かけてまいりました。
多治見にある美術館で、卒寿記念の「鈴木蔵の志野展」が開催されていました。
国立工芸館をスタートして、北海道、山形、富山と巡回してきた展覧会です。

岐阜出身の鈴木蔵さんは60年近く志野を手掛けつづけ、
荒川豊蔵さんに続いてふたりめの重要無形文化財保持者(人間国宝)となっています。
会場に入ると多彩な技法を用いた志野茶碗がずらりと並んでいました。

第二章にうつると造形への挑戦作品として、力強くて新しい彫刻的な作品が鑑賞できます。
数多くの花器も手掛ける鈴木蔵さんですが、2010年代後半からは「花器」を「陶塑」と呼び、より彫刻的な存在感のあるかたちに変化させています。

鈴木蔵さんといえば志野のイメージですが、出身地岐阜の展覧会ということもあり、1970年代に手がけた織部の作品も展示されていました。

第三章にうつると、茶碗と水指の制作が色々紹介されています。
鈴木蔵さんはお父様が多治見で窯業技術者として働いており、釉薬研究の大切さを教えられていたことから、一万点以上ものテストピースで様々な実験を試みていました。なかには重要文化財「鼠志野茶碗 銘「峯紅葉」」の文様を試したような掻き落としのテストも見られます。

この作品の関連として、五島美術館から重要文化財の「鼠志野茶碗 銘「峯紅葉」」も実物展示されていました。この作品は撮影禁止でしたので目で鑑賞するのみでしたが、桃山時代を代表する貴重な志野の美しさも鑑賞できました。

最終章の第四章は、鈴木蔵さんが「流旅轉生」と呼んだ懐石の器が紹介されていました。
焼き物の里・多治見はおいしい料理店も多く、それぞれが美しい器に盛りつけてだしてくれます。同じ料理でも器が美しいと互いに引き立て合って素敵で、美術館を出たらどこかギャラリーや販売所で器を買いたいなと思ってしまうような展示になっていました。

あと、陶芸家・画家の方は箱書きを書いたり、書を依頼されることも多いため書を手掛ける方が多いです。書に関しては鈴木蔵さんの「志野」の字の変遷をまとめたパネルなどもあり、勉強にもなりました。

鈴木ファミリーでは、ご長男の徹さん、三男の健さんも陶芸家となっていて、奥様とともに一緒に窯から作品を出す写真なども紹介されていました。ご子息ふたりの作品も鑑賞できます。
お父様とはまた異なる魅力が感じられますね。

「鈴木蔵の志野展」は6月1日までの開催だそうです。
多治見は若手の方のギャラリーや展示施設も増えてきているので、連休のお休みのお出かけにいかがでしょうか。

柳ケ瀬画廊の熊谷守一展も4月27日まで開催中です。
岐阜県現代陶芸美術館からは少し距離がありますが、こちらもぜひお出かけくださいませ。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

カテゴリー

アーカイブ