柳ヶ瀬画廊

柳ヶ瀬画廊

創業大正8年
熊谷守一・香月泰男・藤田嗣治など
内外洋画巨匠作品取扱の老舗画廊

ブログ「絵画のたのしみ」

2024.07.11

《ブログ》南飛騨 Art Discoveryが開催されます

七月の柳ケ瀬画廊は「身近な美術品展」を開催しています。
熊谷守一、香月泰男、難波田龍起、日比野克彦など多彩な作品24点を展覧中です。

さて、今日は岐阜で開かれるアートイベントのご紹介です。
今年の10月19日から11月24日にかけて、下呂市周辺で「南飛騨 Art Discovery」が予定されています。

柳ケ瀬画廊では主に油彩画や日本画の額縁に入った作品を展示していますが、「南飛騨 Art Discovery」は芸術祭なので、まちなかのあちこちで現代芸術家の方たちが平面だけでなく映像や立体、パフォーマンスなどのアート活動をお祭りのようにおこないます。

芸術祭というと、この地域で馴染みがあるのは愛知で開催されている「あいちトリエンナーレ」でしょうか。あいちトリエンナーレも愛知県美術館を中心に、普段はアートが展示されていない工場や古民家、まちなかの喫茶店、ビルの壁面などにも様々な作品が展開され、なかにはまちなかを踊って彩るパフォーマンスの公演もおこなわれていました。
日本では2000年代からこうした芸術祭が盛んになり、「大地の芸術祭」「横浜トリエンナーレ」「瀬戸内国際芸術祭」など様々な芸術祭がおこなわれています。

今回岐阜で開催される「南飛騨 Art Discovery」もこうした芸術祭のひとつです。
今年の岐阜は各都道府県が持ち回りにおこなう「国民文化祭」の担当県のため、各地で様々な文化芸術の催しが予定されていて、そのなかのひとつとして「南飛騨 Art Discovery」も企画されたようです。公式サイト(https://minamihida-art-discovery.pref.gifu.lg.jp)ではいよいよ参加アーティストも発表され、いよいよ開催の全貌が明らかになってまいりました。

また、開催にあわせてボランティアサポーターの募集も行われています。
アーティストの作品の制作補助や広報活動、会期中の来訪者受付や作品管理、イベントサポートなどを行うサポーターです。このような芸術祭ではよく募集されるもので、いま同時代を生きて活躍しているアーティストの方と一緒に仕事ができるということで各地のサポーターを兼任している方もいるような面白いお仕事です。
公式ホームページ(https://minamihida-art-discovery.pref.gifu.lg.jp/supporter)でも募集が始まっています。気になるという方はアクセスしてみてはいかがでしょうか。

 

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《ご紹介した芸術祭の詳細》
展覧会名:「南飛騨 Art Discovery」
展覧会期:2024年10月19日(土)から11月24日(日)まで
展覧会場:南飛騨健康増進センターを中心に下呂市周辺で展開

南飛騨 Art Discovery 公式ウェブサイト
https://minamihida-art-discovery.pref.gifu.lg.jp

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柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2024.07.07

《作品紹介》加藤東一 鵜飼 版画

七月の柳ケ瀬画廊は「身近な美術品展」を開催しています。
多彩な作家の様々な技法の作品24点を展覧中です。

画廊左手には加藤東一先生の木版画の「鵜飼」を飾りました。
岐阜市では毎年五月から十月にかけて長良川鵜飼が開かれていて、岐阜に住む方にとってなじみが深いため、ご自宅に飾る風景画としてよく選ばれる画題です。毎年この時期はよくお問い合わせをいただく画題ですので季節にあわせて飾らせていただきました。

加藤東一先生の鵜飼は長良川の右岸(グランドホテルさんなどがある方の岸)から描いていらしたので、背景には金華山が入っていることが多いです。
今回の作品も、篝火が鮮やかに描かれた五艘の鵜飼舟の向こう側に金華山が描かれています。
金華山が描かれることで、手前の鵜飼舟との遠近感が表現されて、作品に奥行きがうまれています。

ご興味ございましたらぜひご覧くださいませ。

ご贈答でお求めの方も多い作品です。
ご希望ございましたらお熨斗をおつけし、画廊包装紙でのお包みも可能です。
よろしければお申しつけくださいませ。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2024.07.06

《作品紹介》難波田龍起 油彩画

七月の柳ケ瀬画廊は「身近な美術品展」を開催しています。
多彩な作家による油彩画、日本画、彫刻、版画など24作品を展覧中です。

新しく難波田龍起の油彩画が手に入りました。

難波田龍起は戦後前衛芸術を代表する洋画家のひとりです。
戦前は具象的な作品を描いていましたが、次第に抽象に接近し、幾何学模様の作品や線による抒情的な作品群を描いたことで知られています。特に1970年代から印象的に用いられたコバルトやウルトラマリンの青色のシリーズは、難波田作品の精神性の豊かさをあらわしていて、今も多くのファンに愛されています。

今回の作品もそうした1970年代の青の抽象作品です。
また、難波田龍起といえば、転居した家の隣に高村光太郎が住んでいたことから詩を作っていたことでも知られていますが、今回の作品には難波田が作品に寄せた詩が添えられています。難波田がどのような思いで作品を制作していたかがより深く伝わる美しい詩です。

作品は画廊に展示しております。
お気になられましたらぜひご覧くださいませ。

柳ケ瀬画廊の「身近な美術品展」は7月31日までの開催です。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

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