2023.01.16
《ブログ》掛軸をお調べする
年末にお客様から古い掛軸の売却のご依頼を承りました。
先々代からの作品でどのような作家なのかわからないので売却前に調べてほしいとのご依頼でした。
まず、撮影です。
作品と併せて落款・サイン・箱書の表裏の拡大写真を撮りました。
作品はとても大切に保存されていましたので、シミもなく作業が捗りました。
お調べしていくうちに、先代・先々代の方はお住まい地域出身で名を成された方を収集されたようでした。箱と中身が違っていたり、作家の名前がどうしても分からない作品もありましたが、教養が足りない私は、打ち出の小づちの本「くずしじ辞典」と「AIくずし字認識アプリ みを」、「AIくずし字認識検索」、といった便利ネット辞書を使いながらなんとか、すべての作品をお調べできました。
知るは楽しみなりと有名なアナウンサーの方がおっしゃってらっしゃいましたが
知らないことを知るという事は楽しい作業です。
テレビで華やかに紹介され、大きくスポットが当たる作家ばかりでなく、身近にも素晴らしい作品を残された才能ある作家があることを知ることができました。
2月になりましたら、縁の深い記念館をいくつか訪ねてみようと思います。
柳ケ瀬画廊 市川たけよ
2023.01.13
《ブログ》熊谷先生 書 無一物
一月半ば、厳冬のこの時期ですが、今日は春のようなあたたかな一日となりました。
まだまだ春は遠いとは思いますが、蝋梅と梅花の開花が待ち遠しくなりました。
さて、現在開催中の新春逸品展にて
熊谷守一先生の書「無一物」の作品を展示いたしております。
こちらの作品は 熊谷守一生前全版画集に掲載されております、
唯一の書作品「無一物」原画作品です。
展覧会準備で作品を展示して作品を眺めていましたところ、以前にこの作品を観たことがある気がしてしばらく考えてみました。ふと版画集掲載の作品によく似ていることに気が付き、画集を横に並べて慎重に確認しました。まさに、展示の作品が原画作品でした! ! 新春一番の驚きでした。
全国の画廊の中から弊社の画廊にやってきた今回の「無一物」の作品です。
仕事の中で、このようなささやかな出会いが、心をほんわかと温かく幸せな気持ちしてくれます。
今年もどうぞよろしくお願いします。
柳ケ瀬画廊 市川たけよ
2022.12.15
《ブログ》アマゾンで出版
二年ほど前にこちらで、従弟の小野さんがアマゾン電子図書で本を出した話題を書きました。
そして、2年が過ぎてまた小野さんが画廊に遊びにいらして、「無料で本が出版できるようになったこと知ってますか?」と、いつものにこやかな笑顔で話してくださいました。
小野さんは退職後、バックパッカーで旅をして、数年前にその記録をまとめてアマゾン電子書籍で出版されました。電子書籍ですので本として手に取ることはなかったのですが、電子書籍だけではなく、一冊の本として販売することができるようになり、チャレンジされたそうです。
『アジア横断』
この本が小野さんの出版した本ですが、画面で 「KINDLE版(電子書籍)」と書かれた隣に「ペーパーバック」という記載があります。 時々 目にしていましたが、それほど気に留めることはなかったのですが、このペーパーバックが本の事です。なんと一切の金銭負担なしに本が出版できるのが魅力です。
本の注文があると、アマゾン印刷所で装丁して翌日届きます。
在庫管理が不要ですし、何といっても出版費用無料というのが魅力です。
画家や小説家の方で、ご自分の本を出してみたい方がたくさんいらっしゃいます。
この方法でしたら、出版初期費用も送料も無く、全くお金をかけず出版できますのでチャレンジされてはと思います。
従弟の小野さんは バックパッカー第二弾にチャレンジ予定ですので
次の出版も楽しみにしています。
柳ケ瀬画廊 市川たけよ