柳ヶ瀬画廊

柳ヶ瀬画廊

創業大正8年
熊谷守一・香月泰男・藤田嗣治など
内外洋画巨匠作品取扱の老舗画廊

ブログ「絵画のたのしみ」

2024.03.21

《予告》熊谷守一展(4/4~4/28)

次回企画展の御案内です。

柳ケ瀬画廊では今年も春恒例の熊谷守一展を開催いたします。
毎年、春と秋に開催している熊谷守一先生の企画展です。
今年は油彩画・日本画・書の名品が揃いました。

先代社長が交流のあった武者小路実篤先生から、岐阜出身というご縁で熊谷守一先生をご紹介いただいたときから今日まで、長年取扱いを続けてまいりました熊谷守一先生の展覧会です。
15点ほどを展覧予定でございます。
ぜひお出かけくださいませ。

4月4日(木)から4月28日(日)までの開催です。

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2024.03.18

《ブログ》岐阜と松本竣介、麻生三郎、舟越保武

新聞を読んでおりましたら、VR体験の記事が取り上げられていました。
岐阜県御嵩町が町のPRのために、宿場町や廃坑跡を動画にしたものです。

一時は御嵩町の町面積の15%を占めていたという廃坑跡では、当時、燃料資源として使われていた亜炭の採掘がおこなわれていました。
全国的に見ても一大産地だったこともあり、全国亜炭従業員労働組合の本部も置かれていたそうです。

そこで、1947年に松本竣介と麻生三郎の展覧会が開かれました。
当時、現地では景気もよく、英語の学習が行われていたほどモダンな空気もあったようで、親類のつてで東京にいた彼らに展覧会の依頼があったそうです。展覧会名は松本竣介と麻生三郎ですが、友人の舟越保武の作品も展示されたといいます。

松本竣介はこの展示の翌年の1948年には亡くなってしまっていますし、この頃は戦中に埋めていたという赤褐色の絵具を使った独特の質感のカラーの油彩画を描いていたので重要な作品群だったと思います。

麻生三郎は空襲でアトリエを失い、この展示の翌年にようやく世田谷にアトリエを構えて、1950年代の名作を多く描く環境を固めました。そのなかで選び出品された作品は戦災から逃れた貴重な作品が見られたと思います。
いま、麻生三郎の1950年代の油彩画を画廊でも飾っていますが、花と静物のある空間の質量を存在感たっぷりに描きあげていて、魅力を感じます。

この作家の展覧会が戦後すぐの岐阜で開かれたなんて、不思議な縁を感じますね。
実際に本人たちも展覧会場に来ていたと聞いたこともありますが、日記などに当時の様子が綴られていないかなと気になっていて、いつか調べてみたいなと思っています。

 

いまは松本竣介作品は飾っておりませんが、麻生三郎作品はしばらく展示の予定です。
よろしければぜひご覧にお出かけくださいませ。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2024.03.17

《ブログ》岐阜現代美術館桃紅館さんが開館予定です

岐阜県関市にある岐阜現代美術館さんに、
この春、新しく桃紅館が開館するとのお便りをいただきました。

開館記念の「篠田桃紅Collection」展では、
同館の所蔵する1000点以上の桃紅作品のうち、
代表作30点ほどが展示されるそうです。

岐阜現代美術館さんは篠田桃紅さんがご存命のころから作品を収蔵していた岐阜現代美術財団さんが運営していて、これまでも各地で開かれる桃紅展の企画などをされていました。

岐阜出身の桃紅さんがより広く愛される起点の場所になりそうで嬉しいですね。

開館記念展の会期中には、
4月6日(土)に林容子氏による記念講演会、
5月18日(土)に胡粉ワークショップ、
5月2日(木)・18日(土)には学芸員さんによるギャラリートーク、
もひらかれるそうです。

事前予約の必要なイベントもありますので、
気になられる方は下記の同館公式ウェブサイトをご確認くださいませ。
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岐阜現代美術館さん公式ウェブサイト
http://www.gi-co-ma.or.jp
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岐阜に新しく誕生する美術館が楽しみですね(*^^*)

私も画廊の展覧会が落ち着いたらお出かけしたいと思います。

また、篠田桃紅作品は柳ケ瀬画廊にも現在2作品を展示中です。
どちらも桃紅さんらしい凛とした作品です。
こちらもあわせてぜひご覧くださいませ。

 

***今回ご紹介した展覧会の詳細***
展覧会名:「開館記念展 篠田桃紅Collection」展
展覧会期:3月28日(木)から6月15日(土)まで
展覧会場:岐阜現代美術館 桃紅館

岐阜現代美術館さんの公式ウェブサイト
http://www.gi-co-ma.or.jp
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柳ケ瀬画廊 市川瑛子

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