2023.10.01
10月の展覧会と、臨時休廊のお知らせ
暑かった夏が落ち着き、いよいよ秋らしい気候となってまいりました。
柳ケ瀬画廊でも秋の常設展を開催しております。
近現代絵画15点ほどを常時展覧中です。
お時間ございましたらお出かけくださいませ。
また、10月は東京で開催されるフェア出展のため、下記の通り臨時休廊がございます。
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【フェア出展に伴う臨時休廊】
10月10日(火)から10月25日(水)まで
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どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2023.09.28
《ブログ》林武史先生の退任記念展がひらかれています
今週末から東京にある東京藝術大学大学美術館さんにて、
同大学教授の林武史先生の彫刻展がはじまりました。
林武史先生は岐阜市出身で、
岐阜県美術館をはじめとして
県内各地で展覧会が開催されたり、彫刻の恒久展示がされているので
ご存じの方も多いのではないでしょうか。
柳ケ瀬画廊でも個展を開催させていただいたり、
常時作品をお取り扱いしたり、ご縁をいただいております。
今回の個展は林先生が東京藝術大学の教授を退任される記念展です。
先生が文部省在外研修員としてパリ滞在から戻られた1999年から現在まで、先生の足跡や制作の全貌が鑑賞できる展覧会になっているそうです。
会期中、10月5日(木)と10月7日(土)には、
林武史先生のギャラリートークやクロストークも予定されているそうです。
また、柳ケ瀬画廊でも林武史先生の作品や画集(特装版含む)を展覧しております。
ぜひご覧にいらしてくださいませ。
皆様のご来廊を心よりお待ちしております。
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《ご紹介した展覧会の詳細》
展覧会名:「林武史退任記念展 石の勝手」展
展覧会期:9月30日(土)から10月15日(日)まで
展覧会場:東京藝術大学大学美術館(東京都台東区上野公園12-8)
10月5日(木)13時より
「林武史と藤井匡氏によるギャラリートーク」
藤井匡(東京造形大学教授)
会場:大学美術館本館3階
10月7日(土)14時より
「僕たちの時代」(4名の彫刻家によるクロストーク)
林武史、中瀬康志、丸山富之、松井紫朗
会場:陳列館1階
東京藝術大学大学美術館さんの公式ウェブサイト
https://museum.geidai.ac.jp/
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柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2023.09.23
《ブログ》ルオー作品
今月は作品買取・売却のご相談を多くいただきました。
その中の1点に、ルオー作品買取のご相談作品がございました。
ルオーの作品は、岩波書店さんから『ルオー全絵画』2冊1函 と『ルオー全版画』2冊1函 が刊行されていますので、油彩画・版画作品についての調査が楽です。
売却のご依頼をいただきました作品お調べいたしましたところ、同図柄の銅版画作品は掲載がありますが、買取作品は銅版画ではなく、画面が荒い刷りで印刷のような印象の作品でした。
不思議に思い、岩波書店さん刊行の数年前にイギリス で刊行された『ジョルジュ・ルオー THE GRAPHIC WORK』も弊社本棚に揃えてありましたので、調べてみますと、該当の作品が掲載されていました。
作品はまったく同じ図柄のようですが、タイトルが 岩波書店のレゾネ版画作品は銅版画で「見世物小屋の呼び込み」ですが、イギリスのグラフィック集には「三人の道化師」となっていました。
ガラス越し(裏面が密封されています)に画面を見ますと、コピーでもない感じでしたので、岩波書店刊行『ルオー全版画』を読み進めていくと、この作品について、ルオーの筆跡で下記の記述があると記されていました。
「1925年にオーギュスト・クロが制作した多色刷りの試版が存在している。…写真版の機械的な工程である…」
「この主題の印刷物がこれからも発見されたら、その印刷物はすべて例外なく私に返還されるべきである…該当作品は大部分は返還されたが、その一部が紛失したのでそれらも破棄されることを望む」との内容でした。
お客様が作品を購入された画廊は廃業してしまい連絡がつかないので、返品できないとのことで残念な結果でとなりました。お客様にこのことが記されているページをコピーして、お渡ししようと思います。
ルオーは作品はもちろん素晴らしいですし、生涯 絵画に真摯でいらして、素晴らしい画家のお一人だと思います。
ルオー作品にご興味のある方は、パナソニック汐留美術館のルオーコレクション(https://panasonic.co.jp/ew/museum/collection/)がお勧めです。 常時ルオー作品と出会える素敵な美術館ですので、ぜひお出かけください。
柳ケ瀬画廊 市川たけよ
2023.09.11
来年の「熊谷守一カレンダー」発売のお知らせ
求龍堂さんから、来年2024年の「熊谷守一カレンダー」が届きました。
毎年楽しみにお待ちいただいている お客様がたくさんいらっしゃる人気カレンダーです。 早速店頭に並べました。
今年のカレンダーの表紙は7月の「茄子と仔猫」です。
熊谷先生は身近な題材を描かれますが
熊谷家の庭の畑で育てた茄子の横で真っ白い仔猫が
のんびりくつろいでいる構図です。
派手な色づかいではありませんが、心和む優しい作品です。
毎年カレンダーからお気に入りの作品を額に入れて楽しんでいらっしゃる方も多くいらっしゃいます。
12か月 12図柄、どの作品も魅力がありますが、
お買い上げのお客様に「何月の作品が一番お好きですか?」とお尋ねして、
ファンの方のお好みを調査したりしています(#^.^#)
今年の一番人気は、、色彩だけでしたら赤と黄色の鮮やかなコントラストの薔薇、、図柄でしたら かわいい小さなキノコがくにゅっと並んで生えている「きのこ」でしょうか 、木に白カビが少しあるところがキュートです。
なかなか一つには絞り切れませんとのご返事が多いです。
求龍堂さんは美術書籍を専門としていらっしゃるので、色の美しいカレンダーを制作されます。
一年間 12作品をご自宅でお楽しみいただける、ミニ熊谷守一美術館です。
今日から販売を始めました。税込1980円、A4変形判サイズです。
お出かけの折に、ぜひ柳ケ瀬画廊にお立ち寄りくださいませ。
柳ケ瀬画廊 市川たけよ
2023.09.03
《ブログ》作品のサイン
柳ケ瀬画廊では常設展を開催中です。
現在、熊谷守一先生の油彩画作品2点を展示しております。
1点はカタカナサイン、もう1点は漢字サインの作品です。
作品のサインといえば、
海外の画家はアルファベットでのサインという選択肢一択ですが、日本の画家には、漢字・ひらがな・カタカナ・ローマ字・英語などのたくさんの選択肢があり、自分のイメージに合ったサインを使い分けられるので、現代のように表現が多様化した時代の美術家にとっては日本語は有益な言語かと思います。ただ、海外の方が日本語を学ぶという点では、大変な言語でもありますが……(-_-;)
いま私のデスクにあるテッシュボックスには、「贅沢保湿」「ティシュー」「LOTION TISSUE」「しっとりやわらか」「elleair」と異なる、漢字・カタカナ・英語・ひらがな・ローマ字の5つの表記がされています。日本語って大変!と思います。
書体も数多くありますから、サインは無限大の楽しみ、無限大の主張でもありますね。
美術作品を鑑賞する時、サインや落款もじっと見ると発見があるかもしれませんね (^^♪
熊谷先生の油彩画作品は、庭の風景の図柄と、赤い大輪の花の図柄の作品です。
どちらも魅力ある作品です。
お探しの方がいらしたら、ぜひ作品をご覧くださいませ。
柳ケ瀬画廊 市川たけよ