2025.09.27
《ブログ》東京で開かれているフジタの猫展に熊谷守一作品が展示されています
画廊では常設展を開催しています。
いよいよ秋らしい涼しさを迎え、お出かけもしやすくなってまいりましたね。
美術館さんたちもどこも「芸術の秋」に向けて、一年の目玉の企画展をはじめていて目移りするほどです。
そんななか、東京の府中市美術館さんでは、
「フジタからはじまる猫の絵画史」展が始まっています。
同館は牛島憲之先生のコレクションと常設展示でも知られている館ですね。
猫の画家としても知られる藤田嗣治の猫の作品を中心に、同時代の日本画や洋画の展示もあわせて絵画と猫の歴史を読み解こうという面白い展覧会です。
藤田の描く猫はよくある動物画だけでなく、チラシに掲載されている「猫の学校」といった擬人化した描かれ方もされていて特徴的です。藤田作品には子供たちが大人の仕事をするシリーズや、キツネなどの外の動物が人間の真似をする作品もあってユーモアたっぷりの画家の性格がうかがえます。

展覧会では藤田と交流があり、同じように猫の作品を多く描いた熊谷守一の猫も登場しているそうです。
本展会の説明文も「熊谷守一が朴訥と描いた猫の絵、猪熊弦一郎のモダンな猫の絵。日本の洋画家たちは個性的な猫の絵を数多く生み出しました。」と書き出されていて、どのような猫作品がどのように紹介されているか気になります。
展覧会は12月7日までの開催です。
東京方面にお出かけの方、関東在住の方は秋のお出掛け先にいかがでしょうか。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2025.09.26
《ブログ》週末の道路混雑のご案内(9/26-9/27)
柳ケ瀬画廊では常設展を開催中です。
今週末の柳ケ瀬商店街では、
毎秋恒例「ジュラシックアーケード」が開催予定です。
9月27日(土)28日(日)の両日の開催です。
当日は毎年、商店街および周辺駐車場が大変混雑いたします。
お出かけの際はどうぞお気をつけてお越しくださいませ。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2025.09.25
《作品紹介》熊谷守一 書 ほとけさま
画廊では常設展を開催しています。
10月30日からは秋恒例の熊谷守一展も開催予定です。
ただいま案内状のデザインを少しずつ進めて準備をしています。
秋の展覧会では書の名品が揃いそうです。
熊谷守一先生の書のなかでも、横書きの書、ひらがなの書は評判も良く、お好きとおっしゃる方がとても多いです。豊島区立熊谷守一美術館さん、熊谷守一つけち記念館さん、愛知県美術館さんなどでご覧になって画廊にお越しくださった方も何人かいらっしゃいます。
今回のひらがなの書は「ほとけさま」です。
画面のサイズが75×34cmの縦長の軸装で、1972年、熊谷先生が92歳のときに制作された作品です。共箱もついています。
まだ展覧会もほとんど開いていらっしゃらなかった頃から熊谷先生を支援していた木村定三さんという大蒐集家の方が、エッセイのなかで「熊谷さんはからすの《か》とかきの《か》とは違うとそのとき独語のように言った」と書いていらっしゃいます。
のちに《ほとけさま》と《かみさま》の書を依頼した際には、《ほとけさま》は縦に薄墨で、《かみさま》は右から左に横で濃墨で描いたそうで、木村氏は「《ほとけさま》は法隆寺の百済観音の感じがして柔らかく、《かみさま》は厳粛で鋭いものであった」と続けて語っています。
《ほとけさま》は白洲正子さんも好んで、エッセイ『鶴川日記』に登場したり、邸宅「武相荘」で現在も時折飾って来館者を迎えたりしているため、そちらでご覧になってファンになったという方もいらっしゃるようです。
「ほとけさま」の書は秋の熊谷守一展に展示予定です。
気になられましたら資料のお送りもできますので、画廊問合せフォーム(https://yanagase-web.com/contact)からよろしければお尋ねくださいませ。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子