柳ヶ瀬画廊

柳ヶ瀬画廊

創業大正8年
熊谷守一・香月泰男・藤田嗣治など
内外洋画巨匠作品取扱の老舗画廊

ブログ「絵画のたのしみ」

2021.09.18

《ブログ》切手「美術の世界」

柳ケ瀬画廊では9月の常設展を開催中です。
お近くにお越しの際はぜひお出かけくださいませ。

さて、先日、美術の切手が販売されました。
「美術の世界」シリーズの第3回目、「緑の世界」バージョンです。

緑が印象的な古今東西の名品が登場しています。
熊谷守一、竹内栖鳳、東山魁夷、ゴッホ、モネ、ミレイなど。

画廊の仕事をしていると、郵便物を送ってくださる方も送る方も美術関係の方が多いので、こうした特殊切手によく出会います。
切手の図柄も素敵ですし、台紙の紙もこだわって作られることが多いので質感も楽しいことが多いです。先日発売された「郵便創業150年」の特殊切手は美濃機械すき和紙が使われていました。岐阜の人間としてはちょっと嬉しいですね。

切手のデザインについては、デザイナーの方がなんと8名だけで制作されているそうです。
下記のウェブ記事でデザイナーの方がインタビューに答えていらっしゃいますが、時代にあわせていろいろな取り組みをされているのだな…と、驚かされました。

https://www.walkerplus.com/article/207450/

これから迎える芸術の秋に、切手にもこだわって素敵なお手紙などいかがでしょうか。
なかなか人と会うことの難しいコロナ禍のなか、手紙や切手は素敵な交流になりそうです。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

2021.09.12

《ブログ》NFTアートで小学生の自由研究作品に380万円

初めて目にした、「NFTアート」という言葉。
どんなアートかと読みすすめましたら
画像や映像などを非代替トークン(NFT)化して商取引を行えるアート作品とのこと。

今までそうしたデジタルアートは悪い方に複製されてしまったりして価値を保つことが難しかったので、プリントアウトして現物化した作品として売買されてきました。
しかし、今は技術が進んで、こういうアートもあるのだなと。

今回、紹介されていた作品を見てみると無心な素朴さがあって 魅力あるアートでした。
作者の年齢は8歳とのこと。なるほど。
小学校の自由研究の作品を出品して、380万円で取引されたとのこと。

以前も同じような話題を記したことがあるのですが
幼時から小学校低学年までの子供には
自由で、無心で心のままに描いた魅力ある作品を描ける時期があると思います。

成長するにつれ 描こうとすると
上手く描こうとか煩悩?のようなものが湧いてくるのか、作品に魅力がなくなってしまいます。

一昨日、子供が小さいころから親しくしている方のお宅にお邪魔する機会がございました。
「これ見て。以前、市川さんに勧められて 子供の幼稚園で描いた絵を額に入れてもらったこの作品。 今でも大切に飾っていて評判良いのよ。応接間に飾ってある熊谷守一と同じくらいの人気(笑)!」とおっしゃっていただいて 嬉しくなりました。
額縁は安物ではなく、画廊の職人縁に入れたためオシャレ度が一段アップしてます。

我が家にも額装した子供の作品が数点飾ってあります。
作品一つ一つに思い出があります。
「これは キリン組さんの時に先生に褒められて喜んでいた作品」とか「全体に暗い色で 娘が学校生活に悩んでいて、つらい時期だった作品」と当時のことを思い出します。
また、以前コレクターの家族の方から 作品の整理のご相談をいただいたとき
「おやじはこの絵が大好きだったな。キッチンにかかっていておやじの笑っていた顔を思い出す。」
と話されるのを聞いて、絵っていいなとジーンとしたことを思い出します。

話がそれてしまいましたが
子育て中のお母様は大変だと思いますが、
大人には無い純粋な限りない才能を持ったお子様たちです。
ぜひその才能を大切になさってくださいませ(#^.^#)

 

柳ケ瀬画廊 市川たけよ

2021.09.10

《ブログ》昨日の空

夏も終わりに近づき、9月に入ってからは日没の時間も少しずつ早くなり
夕方の5時を過ぎると夕暮れの気配が漂い始めます。

帰宅したばかりの夫が 玄関口で『おーい』と何度も私を呼びます。
重い荷物でもあるのかしらと走っていくと、空を見上げています。
「牛島先生の作品ような美しい空だよ」と一言。
空には
パステル調の水色の空を背景に 少しグレーがかった 真っ白い雲と茜がかった夕焼け色が少し差し色となって、見事な風景が広がっていました。

画家は一瞬の美をキャンバスに写して、自分の感動をそこに描いているのだなと感じながら
『今日の牛島の空はすばらしかった!』と話しながら玄関に入りました。

そういえば 数年前から 岐阜で有名になった、どこにでもありそうな人気スポットに「モネの池」がありますが、ネーミングの素晴らしさを感じます。モネの描いた池の作品の魅力がその風景に重なります。
ただ「透明で綺麗な池」だけでは、気持ちが動きませんが、「モネの池」という表現で、一度ぜひ行ってみたい場所になります。
日本中に「ゴッホの木」「クールベの海」「ルソーの密林」があちこちにあると思いますし、どこの家の庭にも 熊谷守一の描いた庭があるのだと思います。
絵画は人の心深くにある感動の心を教えてくださる師なのだなと いつも感じます。

 

柳ケ瀬画廊 市川たけよ

カテゴリー

アーカイブ