2025.09.11
《ブログ》村田眞宏氏による熊谷守一講演が開催されます(9/15)
熊谷守一先生の生まれ故郷である岐阜県中津川市には、
生誕地を記念した「熊谷守一つけち記念館」が建てられています。
現在は開館十周年を迎えた記念の展覧会が開催されています。
展覧会名を「熊谷守一の庭、そして故郷」として、熊谷先生の邸宅跡に建てられた東京の豊島区立熊谷守一美術館さんからも「白猫」「桜」「アゲ羽蝶(絶筆)」といった代表作を借用した記念展となっています。

開催にあわせて今週末には、
村田眞宏氏による講演会が開かれる予定です。
9月15日14時から、要予約の展覧会です。
村田眞宏氏は長年各地の美術館に関わられた方で、
愛知県美術館では同館が所蔵する百点以上の熊谷作品にも関わっていらっしゃいました。
愛知県美術館のあとで着任された豊田市美術館も熊谷作品の油彩画を複数お持ちですので、熊谷先生のご縁のある学芸員の方です。現在は豊田市博物館の館長をつとめていらっしゃいます。
ご興味のおありの方はご予約の上、お出かけになられてみてはいかがでしょうか。
下記の美術館ウェブサイトよりご予約が可能です。
http://www.morikazu-museum-tsukechi.jp/exhibition/20250915.html
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2025.09.06
《ブログ》熊谷守一展(角川武蔵野ミュージアム)(12/20-3/9)
今年の年末から来春にかけて、
埼玉県所沢市にある角川武蔵野ミュージアムさんにて
熊谷守一展が開催されるそうです。
角川書店の創業者・角川源義氏が熊谷守一先生の無欲な姿に共感し、熊谷先生の生前に、角川氏の最後の句集『西行の日』を出す際に題字を依頼したご縁があり開催に繋がったそうです。
そのため、油彩画のほか、書も多く紹介される展覧会になるようで、句集『西行の日』の題字をはじめ、「ほとけさま」「雪月花」などの書の作品が展示予定とのことです。
熊谷先生の書にスポットライトの当たる展覧会は珍しいので楽しみですね!
展覧会は今年2025年12月20日から来年3月9日の開催だそうです。
詳細は美術館プレスリリースの配信ページ(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000048.000123526.html)をご覧くださいませ。

パンフレットに印刷されている上記の建物が今回の会場です。
巨大な岩をテーマにして、花崗岩を2万枚も用いた建築が評判で、
建築を見にお出かけされる方も多いそうです。隈研吾さんの監修です。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子
2025.09.04
《作品紹介》加藤東一 静物 鵜飼
柳ケ瀬画廊では常設展を開催しています。
岐阜ゆかりの加藤東一先生の作品が2点入りました。
1点は静物の日本画、もう1点は鵜飼のパステル画です。
岐阜出身の加藤東一先生・栄三先生の兄弟画家は、
柳ケ瀬画廊から徒歩すぐの岐阜市美殿町に生まれました。
現地には今でも記念の木板が設置されています。
東一先生は20代で東京美術学校に入学しますが
当時は第二次世界大戦の戦時下でしたので招集され、
30歳の時に復学して小林古径や安田靫彦に学びます。
その後、山口蓬春に師事し、研鑽を積みました。
先生は日展を中心に活躍されたためお住まいは東京でしたが、
郷里岐阜を愛し、しばしば岐阜に戻り鵜飼などの景色を描いています。
今回も鵜飼のパステル画を飾りました。
鮮やかな篝火と鵜匠の素早い動作、水面に浮かぶ鵜の姿が一枚にまとまって、
岐阜の夏を感じさせてくれる一枚です。
パステルの優しい素材感がありますので、どこに飾っても落ち着く作品かと思います(^^)
また、お隣には日本画の静物画を飾っています。
白い皿とお野菜が描かれた作品です。
背景は東一先生らしい、岩絵具の質感がしっかり出た重厚感のある画面となっています。
市内に加藤栄三・東一記念美術館もある、地元を代表する日本画家の作品です。
お時間ございましたらぜひご覧くださいませ。
皆様の御清鑑を心よりお待ちしております。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子