柳ヶ瀬画廊

柳ヶ瀬画廊

創業大正8年
熊谷守一・香月泰男・藤田嗣治など
内外洋画巨匠作品取扱の老舗画廊

ブログ

2022.12.08

《作品紹介》加山又造、裸婦、銅版画

柳ケ瀬画廊では、12月18日まで、
「小品特選展」「〈小特集〉田村幸帆展示」を開催中です。

会期中、ブログにて展示作品をご紹介しています(*^^*)

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加山又造先生「横になる裸婦」

銅版画(多技法)、限定95部、
画面寸法13.5×23cm、1987年制作

銅版画の作品で、エッチング・アクアチント・ルーレットという多彩な銅板技法が用いられています。
銅板画は、銅(または亜鉛)の板の表面にくぼんだ凹部分をつくって、その凹部分にインクを詰めて刷る技法です。凹部分をつくるためには、表面をひっかいたりして直接削る方法(直接法)と、硝酸などの薬品を用いて溶かす方法(腐食法)があります。
この作品は、直接法のひとつの「ルーレット」と、腐食法のひとつの「エッチング」と「アクアチント」が使われていて、木村希八さんという有名な摺り師によって刷られています。

木村希八さんは新潟市美術館で展覧会が開かれるほど版画の世界では有名な方で、熊谷守一先生の版画もいくつか手掛けていらっしゃいます。

加山先生がこの作品が作られた1987年ごろは、先生の名声が高まり、大学で教鞭を執りながら琳派や水墨画に学んだ代表作を多く描いた時代です。有名なシャム猫の連作が多く描かれたことでも知られています。

この作品は、その時代に、ご存命中の加山先生のもとで出された版画です。
発行元は、加山先生とゆかりの深い中央公論社さんです。

年内最後の展覧会ということでお値打ちにお出ししております(*^^*)
お値段はお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

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