2024.09.21
《作品紹介》ジュアン・ミロ 銅版画 限定75部
柳ケ瀬画廊では「秋の秀作鑑賞展」を開催中です。
毎年お盆に開催していた秀作展を、今年から秋に変えて、
巨匠大家の秀作等17点を展覧中です。
画廊の正面にはジュアン・ミロの大きな銅版画を飾りました。
ホワン・ミロ、ジョアン・ミロとも呼ばれるスペインの巨匠の作品です。
“I painted as if in a dream, with the most total freedom. ”
(私はまるで夢を見ているかのように、自由に解き放たれて絵を描きました。)
これはミロの言葉です。
若い頃は写実的な絵画も描いていたミロですが、30代になるとシュルレアリスム運動に共鳴してオートマティスムの技法を用いた絵画制作をはじめます。それは自由で大胆でありつつも、事前にスケッチ等を用いて絵画の構想を練った上での無意識下の描画でした。まるで夢をみているような画風はこの頃から始まります。
また、40代後半には星座シリーズがはじまり、様々な意味を持った記号が登場します。
今回、画廊に飾った作品にも、ミロの作品に多数登場するアスタリスクの記号(* 星を意味します)や、二重丸(◎ 人や動物の眼を意味します)などがみられます。記号を辿っていくと、抽象的な画面に様々なかたちが浮かび上がってきて面白いです。
本作は大きな作品ですので記号が多数登場し、画面にはミロらしい遊び心あふれるエネルギーがたくさん詰まっています。
ぜひ実作品をご覧にお出かけくださいませ。
柳ケ瀬画廊の「秋の秀作鑑賞展」は来月10月20日までの開催です。
火曜水曜休廊、11時から17時まで開廊しております。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子