2021.05.17
《ブログ》岐阜にある坂倉準三建築
ゴールデンウイークが明け、岐阜市の新庁舎がオープンしましたね。
17階には展望室「つかさデッキ17」もでき、イサムノグチの岐阜提灯なども見られるそうです。
岐阜の展望室といえば、駅前の「スカイラウンジ」もありましたが、こちらは金華山や長良川も近いので、新型コロナが落ち着いたら一度は出掛けてみたいです。
さて、その新庁舎の近くにある岐阜市民会館も、実は名建築として知られています。
周囲の景色に溶け込む設計のため、普段なにげなく前を通っていますが、改めて目をとめると美しい姿に驚きます。
この場所は、もともと岐阜刑務所がありましたが、1928年に岐阜刑務所が長良に移転したあと、跡地に岐阜市公会堂ができ、その後、1967年にさらに建築も新たに現在の岐阜市民会館として開館しました。
設計は「坂倉準三建築研究所」、近代建築の巨匠・坂倉準三が晩年に関わった建物です。
2013年の耐震補強工事で柱や補強材などが外壁にも取り付けられ、少し姿は変わりましたが、いまでも白壁とタイルが目を惹きますね。
このタイルは近くで見ると本当に美しい色をしていますので、新庁舎にお出かけの折などは、ぜひ近くでご覧いただきたいです。昔のタイルは見る角度や、時間ごとの光の加減で色がさまざまに見えてとても好きです。
岐阜市民会館は柳ケ瀬画廊からも徒歩8分ほどの場所です。
柳ケ瀬画廊でも「初夏の常設展」をひらいておりますので、美術と建築、両方をたのしみにぜひお出かけくださいませ。皆さまの御清鑑を心よりお待ちしております。
柳ケ瀬画廊 市川瑛子