2020.01.20
新春逸品展
1月10日から 毎年恒例の「新春逸品展」を開催しております。
おかげさまで、連日多くのお客様に御来廊いただき ありがたいことと感謝の気持ちでいっぱいです。
現在展示の作品をご紹介申し上げます
香月泰男 油彩画 「久原山」は お奨めの作品の一つです。
久原山は 香月先生お宅のすぐそばにある山で、香月が好きだった風景の一つです。
1962年に描かれた 10号Mの作品で 下関市美術館さんが、同時期に描いた 20号を所蔵されています。
そういえば、昨日 柴門ふみさんの「幸福論」という本を読んでいましたら、下記のような一節がありました。
『自分の部屋で、より快適に、浮き世の憂さを忘れて過ごしたいなら、 〈アート〉を選ぶべきだと思う。 〈アート〉は、完成された形態と色彩を持つので、見る者に邪念を抱かせない。 〈アート〉は、もちろん、年月にも勝つ。いつまでたっても古びないし、飽きも与えない・・・』
確かに、熊谷守一の作品を一点部屋の飾ると、そこに 熊谷守一の世界が広がり、画家の命を感じる気がいたします。
この香月泰男の「久原山」も この一点で、香月の世界へ連れて行ってくれます。
素晴らしい作品は、観る人を画家の異空間へ誘ってくれる、玉手箱のようなものかもしれません。
大切に集められた玉手箱を、ぜひお楽しみください。
市川たけよ