2025.11.20
《作品紹介》熊谷守一 掛軸 書
柳ケ瀬画廊では「文化の日 熊谷守一展」を開催しています。
油彩画、日本画、書など21作品を展示中です。
画廊に入って右手側の壁には掛軸の作品を4点飾りました。
掛軸の作品は、作品を壁に飾れるようにするために、裂地(きれじ)と呼ばれる織物を用いて職人の方が一点ずつ仕上げていきます。作品を見て、作品にあわせた裂地を選び表装していくため、掛軸にすることで作品の魅力が増すことも多いです。
今回の作品も金、茶、緑、青など様々な織物が墨や文字を引き立てています。
以前、勉強のために掛軸の職人の方の現場の見学をお願いしたことがあるのですが、工房の西側の壁の棚にはぎっしりと数千枚の裂(きれ)と呼ばれる織物が保管されていて、微妙なニュアンスの異なる色彩がグラデーションのように並べられていたり、金糸で縫われた繊細な模様の裂が何種類も集められていたり、まるでアート作品を見ているような魅力がありました。
そして、職人の方は持ち込んだ作品に裂(きれ)を一枚ずつあてて、少し離れて見たりもして最適の一枚を選んで表装に入っていました。
岐阜は商業掛軸で長らく有名な地域で、今でも掛軸のお店が多いです。
弊社のように作家の一点物の掛軸を扱う画廊や古美術商から、より気軽に掛軸を楽しめるようにお手頃な価格で作られたプリントものの掛軸のお店まで、市内を車で走っていると何軒も目にとまります。
掛軸の”ご当所”ともいえる岐阜でぜひ熊谷先生の掛軸作品もお楽しみいただけたら幸いです。
弊社の「文化の日 熊谷守一展」は11月24日までの開催です。
今週末の三連休も休まず開廊しておりますので、ぜひお出かけくださいませ。
柳ケ瀬画廊
