2025.11.13
《ブログ》楽しみな展覧会 国宝源氏物語絵巻
柳ケ瀬画廊では「文化の日 熊谷守一展」を開催しています。
芸術の秋、ということで各地の美術館・画廊でも一斉に力の入った展覧会がはじまっていますね。
毎年秋はどの美術館に行こうか目移りするような楽しみがあります。
そんななか、今週末からは名古屋で注目の特別展がはじまります。
徳川美術館さんの「国宝 源氏物語絵巻」の全巻一挙公開展示です。
多くの絵師が描いた源氏物語絵巻のなかで、国宝に指定され、最古の傑作といわれるものは二種類のみで、ひとつが東急グループを興した五島家の五島美術館が所蔵する「源氏物語絵巻」で、もうひとつが徳川家の徳川美術館が所蔵する「源氏物語絵巻」です。
とても貴重な作品のためなかなか公開されず、徳川美術館でも全巻一挙公開されるのは10年ぶりです。今年が美術館開館90周年のため、特別に公開されるとのことでした。
柳ケ瀬画廊の取り扱う近現代絵画とは時代が異なる作品ですが、日本美術の中心にある構図のとり方、時間の切り取り方、場面転換の考え方など、日本美術の根底にある美はどの時代にも通じる気がいたします。
私も画廊の仕事を始めたばかりの頃、先輩に「どうすれば見る目が育ちますか」とお尋ねしたところ、「取り扱う時代の作品だけでなく、古いものから海外からあらゆる美しいものを見るといいよ。美しいということは全てに通じていて、どの時代の作品を見るときでも役に立つから」と言われたことを覚えています。それ以来、専門外の作品もジャンルを超えてみるようにしていますが、確かに時代は異なっていても通じるものを感じることは多いです。
10年ぶりの公開、お気になられましたら芸術の秋のお出掛けにいかがでしょうか^^
柳ケ瀬画廊でも11月24日まで熊谷守一展を開催しております。
よろしければこちらもあわせてぜひお出かけくださいませ。
皆様の御清鑑を心よりお待ちしております。

柳ケ瀬画廊 市川瑛子
