2021.09.10
《ブログ》昨日の空
夏も終わりに近づき、9月に入ってからは日没の時間も少しずつ早くなり
夕方の5時を過ぎると夕暮れの気配が漂い始めます。
帰宅したばかりの夫が 玄関口で『おーい』と何度も私を呼びます。
重い荷物でもあるのかしらと走っていくと、空を見上げています。
「牛島先生の作品ような美しい空だよ」と一言。
空には
パステル調の水色の空を背景に 少しグレーがかった 真っ白い雲と茜がかった夕焼け色が少し差し色となって、見事な風景が広がっていました。
画家は一瞬の美をキャンバスに写して、自分の感動をそこに描いているのだなと感じながら
『今日の牛島の空はすばらしかった!』と話しながら玄関に入りました。
そういえば 数年前から 岐阜で有名になった、どこにでもありそうな人気スポットに「モネの池」がありますが、ネーミングの素晴らしさを感じます。モネの描いた池の作品の魅力がその風景に重なります。
ただ「透明で綺麗な池」だけでは、気持ちが動きませんが、「モネの池」という表現で、一度ぜひ行ってみたい場所になります。
日本中に「ゴッホの木」「クールベの海」「ルソーの密林」があちこちにあると思いますし、どこの家の庭にも 熊谷守一の描いた庭があるのだと思います。
絵画は人の心深くにある感動の心を教えてくださる師なのだなと いつも感じます。
柳ケ瀬画廊 市川たけよ