柳ヶ瀬画廊

柳ヶ瀬画廊

創業大正8年
熊谷守一・香月泰男・藤田嗣治など
内外洋画巨匠作品取扱の老舗画廊

ブログ「絵画のたのしみ」

2019.11.24

《作品紹介》牛島憲之

牛島憲之先生 油彩画6号の風景が入りました。

青い海と白い船、大きな木と少年
大きな木の影は真下に落ちています。

牛島先生の作品は時々扱いますが、静かな美しさを感じさせる作品です。

昔、ソニー ウォークマンのコマーシャルで「10代で口づさんだ歌を 人は一生口づさむ」というキャッチコピーがありましたが、音楽と同様に、過ごした風景も一生  心深くに刻まれ 無意識に思い出し続けるのではないでしょうか。

牛島先生の心の故郷は 美しい海と空と雲 そして大きな木と船。
20歳までに刻んだすべてが、その後の人の一生深く残っていくと思うと 子供時代をどこでどう過ごすかは大切なことですね。

牛島先生は熊谷先生と同じく、自分の描いた絵を売ることに強い抵抗があった画家とのことですが、
自分の描きたいものだけを描いて一生を過ごしたお二人だからでしょうか。
一生が青春でいらした画家のように思います。

作品は画廊奥の応接室に展示いたしております。
お声がけくださいませ。

市川たけよ

2019.11.18

《作品紹介》熊谷守一「縁側」

熊谷守一 墨彩画 「縁側」の作品が入りました。

物干しの木に 傘と手拭いのようなものが干してあり、縁側には合羽と足袋が
置いてある、 日常の風景です。
男性のものですので、熊谷先生が外出に使われた一式でしょうか。
青い傘と足袋、黄色い雨帽子、赤茶の合羽
おしゃれな熊谷先生の外出着です (^^♪

愛知県美術館 木村定三コレクション図録によく似た作品が 掲載されています。
また、熊谷先生にお詳しい方から、この図は油彩画でも描かれていることを
教えていただき調べてみましたら
同じ構図、同じタイトル「縁側」油彩画12号で 描かれていました。

どこの家にもある日常の風景のなかからも、美しさや楽しさを見つけ出して
作品を描かれるのも 熊谷先生の魅力の一つかと思います。

昨日、「文化の日 熊谷守一展」展示作品を大きく入れ替えました。
ご案内の「縁側」は画廊に展示してございます。
お時間がございましたら ご覧くださいませ。

市川たけよ

2019.11.16

久留米市美術館・熊谷守一展

本日から久留米市美術館さん(福岡県久留米市)にて、
「熊谷守一 いのちを見つめて」展がはじまりました。春から群馬・静岡・岡山をまわった巡回展の最終会場です。
久留米会場では約150点の作品・資料が展示されています。

赤レンガの可愛い建物が目印です(*^^*)

久留米市美術館さんは2016年まで石橋美術館さんという名前で知られていました。
久留米市がブリヂストンタイヤの創業の地であるとともに、石橋さんの出身地のため、1956年に創業25周年を記念して石橋美術館としてオープンしたそうです。

石橋美術館さんが久留米市美術館さんに名前を変えた今も、
敷地内には石橋コレクションを展示した石橋正二郎記念館があり、熊谷守一の美術学校の先生であった黒田清輝や藤島武二、友人の青木繁の洋画が飾ってあります。

また、美術館さんは「石橋文化センター」の広い敷地のなかにあり、坂本繁二郎の移築アトリエ(下記写真)や、広い池を眺められる素敵な喫茶なども置かれています。

久留米市美術館さんの熊谷守一展は来年1月13日までの開催です。

展覧会のチラシは柳ケ瀬画廊店頭でもお配りしております。
お気軽にお持ちくださいませ。

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

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