柳ヶ瀬画廊

柳ヶ瀬画廊

創業大正8年
熊谷守一・香月泰男・藤田嗣治など
内外洋画巨匠作品取扱の老舗画廊

ブログ

2025.11.06

《ブログ》国立博物館のクラウドファンディング

柳ケ瀬画廊では「文化の日 熊谷守一展」を開催しています。

美術のニュースを見ておりましたら、先月頭に始まった東京国立博物館のクラウドファンディングがわずか一ヶ月ほどで目標額3000万円に到達したと報道されていました。
古いお屋敷で見つかった源氏物語の屏風の修復のためのクラウドファンディングです。

該当の作品は六曲一双と呼ばれる形式の屏風で、「六曲」は六面が蝶番で屏風に仕立てられているという意味で、「一双」は二枚(二隻)の屏風が対となって存在する作品という意味です。
そのため、普段は折って立てられる屏風を床に寝かせて広げると、今回の作品も7mほどの長さになり、また江戸時代に制作された作品のため修復にも最新の注意が必要ということで、3000万円という修復費用を要するようです。

描いたのは江戸時代の土佐派の絵師ですが、土佐派は室町時代からの歴史のある一派ですので、作品も重厚な歴史の重なりを持つような、金泥で描かれた雲で場面が展開していく優美な仕上がりになっています。

クラウドファンディングは2ヶ月ほどの予定ですので、期間半ばで達成だなんて嬉しいですね。
美術を愛する方たちがたくさんいらっしゃるのだなと、胸があたたかくなります。

このクラウドファンディングは12月19日までの開催で、引き続きさらなる寄付も受け付けています。
寄付額にあわせて特別な返礼品やイベント参加権なども設けられていますので、ご興味ございましたら特設サイト(https://readyfor.jp/projects/tohaku2025)をご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

また、柳ケ瀬画廊でも熊谷守一展を11月24日まで開催しています。
毎年、その折々に手に入った作品を展示しておりますので、毎年、そのとき限りの展示となっています。
こちらもぜひご覧にお出かけくださいませ。
皆様の御清鑑を心よりお待ちしております。

 

柳ケ瀬画廊 市川瑛子

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